最近では、夏休みの宿題として、「最低でも2校に高校見学へ行き、感想などのレポートを提出」といったような内容が出される学校も多いです。
しかし、この時期は自分から興味のある高校などあまりありません。
むやみやたらに高校見学に行かせてしまうと大きな誤算が発生してしまうこともありますので、注意して見ておきましょう。
宿題としての学校見学
夏休みの段階で志望校が決まっている子は、ごくまれです。ですから、志望校が決まってない、それどころか一切興味がないとしても焦ることではありません。
そんな中、中学校では、夏休みの宿題として、高校見学に行くよう指示を出してきます。
「めんどくさいけど行けばいいんでしょ」
という気持ちで行く子も多いと思います。そしてどこの高校に見学へ行ってもいいわけですから、当然選ばれる高校も自然と決まってしまいますね。
- 近いところ
はい、ダントツで一番人気です。特に興味もなく、行くのが面倒となれば、当然一番近い高校にサクっと行ってサクっと宿題を済ませてしまいたい。
そういう思考に流れるのは当然のことですね。
すり込みに注意
隣の芝生は青く見えるといいますね。また、未知なる世界のものを見てもそう感じてしまいます。生まれたてのひなが初めて見たものを親と思い込むように、最初の高校見学は重要なのです。
- なんとなくで行ってみたけど、なんかいいじゃん
ある意味、当たり前なのです。中学校よりも高等学校の方が設備が整っているのも当たり前です。校舎が広いのも当たり前です。
生徒たちが大人っぽく見えるのも当たり前です。
何の予備知識も、興味もなくそういうものをパッと目の当たりにしてしまうと、どうしても眩しく見えてしまうものです。
ですから、親としてあまり行かせたくないな、と思う高校があるのであれば、高校見学として行かせることも、宿題とはいえ避けることが無難です。
また、現在の自分のレベルを大きく下回る学校に行かせるのも危険です。
そこがいいと思ってしまえば、周りが努力をする受験シーズンに、努力することなく行けるその学校を志望校にしてしまう可能性もあるからです。
高校受験は一生涯の財産になります。この、一番吸収できる時期に受験勉強をしないのは本当にもったいないことです。
たかが宿題、たかだ見学と思いがちですが、特に最初の1校目に関してはきちんと選ばせるように助言をしてあげて下さい。
レベルが高い高校はアリ
- そんなところ見学行っても行けないでしょ?
そういう高校への学校見学・・・私はいいと思います。
あなたのお子さんは、まだまだ未知の力を秘めている可能性があります。人は変わります。特に中学生くらいでは、2~3か月の集中した勉強で一気に変わるケースもあります。
夏休みは、受験というものがまだ何も始まっていない状態です。
ですからその状態で諦める必要なんて全くありません。また、この段階で上位高校を「素敵!」と思い、目標に掲げたのなら、早い段階から努力をするきっかけになります。
最終的にそのレベルまで届かなかったとしても、その努力は必ず生きます。気付けば夏休み前は絶対無理だと思っていたところも安全圏になっているかもしれません。
子どもたちの可能性は無限大です。上を見始めた子たちは爆発力を蓄え始めます。
その成長を間近で見る権利があなたにはあるのです。それはとても素晴らしいことですよ。
是非応援してあげて下さい!
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最後に
私自身も最後の2~3か月で偏差値を10以上上げたタイプです。強い想いは限界を超えて成長を促します。夏休みに間違った高校見学をしてしまうと、その可能性を潰してしまう可能性も出てきてしまいます。
子どもたちの可能性を広げるためにも、ここは少々親子喧嘩覚悟で口出ししてみて下さい。