夏期講習

学習塾・家庭教師目線から見た夏期講習の成果

今回は塾目線から夏期講習を語っていきたいと思います。夏期講習というのは、受ければ成績が上がるという大きな誤解を持たれがちです。そう、これは大きな誤解なのです。

夏期講習を受けることによって学校の成績なんてほとんど上がりません。

それは塾が悪い、先生が悪い、家庭教師会社が悪いというわけではありません。もちろんお子さんが悪いわけでもなければ、塾を選んだ親御さんが悪いわけでもないのです。

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復習は学校の成績に直結しない

聞けばなるほど、当たり前ということなのですが、どうしても誤解されてしまいます。

私は当サイトで、多くの学習塾の経営スタイルに不満も書いてきました。しかし今回の夏期講習の成果という点においては、学習塾側に同情する面も多くあるのです。

まぁ・・・多くの学習塾の経営スタイルがあまりに高額な夏期講習費用と、必要とも思えないような高額合宿を用意しているために生まれる誤解でもあるとは思いますがね。

話を戻しましょう。

夏期講習というのは、1年生、2年生、3年生ともに共通してメインは復習になります。

よく考えてみて下さい。当該学年の7月までを復習したことで、9月、10月に行われるテストの点数が上がると思いますか?上がりませんよね。そうです、範囲は関係ないのですから。

もちろん、9月や10月に行うテストの範囲を理解するために必要な復習もあるので、実際には点数が少し上がると考えられます。しかし劇的に上がるようなものではないのです。

夏期講習が20万も30万もし、時には40万クラスの学習塾があるので、それだけの金額を支払って学校のテストの点数が上がらないなんて信じられない!っと思われがちなのです。

余談ですが、私が学習塾を経営している時は、118000円でどこよりも多い授業数を行いました。

学習塾に通いたくても難しく、夏期講習なんてとても行かせられない。

そういうご家庭に多く利用して欲しいと思ったからです。

夏期講習の成果が本当に発揮される時

では、復習ばかりしていて、どこで真価が発揮されるのでしょうか。

私は中学1年生、2年生のうちは夏期講習というのはあまりオススメしていません。

復習をしっかりしても、やはり忘れていってしまうことが多いのです。

そこまできちんとやってきた子ならいいのですが、もしも学校の授業についていけないからと夏期講習に行くのであれば、その内容もまたいずれ忘れていってしまうと思うのです。

直後に行われる定期考査の勉強をするのならまだしも、3年生の受験になってやっと真価を発揮する内容を1~2年生で勉強する必要はないでしょう。

ただ、9月以降に習う範囲に支障を来すレベルであるならば、そこを補習してもらいましょう。

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さぁ、少し触れましたが、夏期講習が真価を発揮する時、それは高校受験です。

高校受験では、3年間の全てがテスト範囲となるので、「ここ、習ってないよ」という問題は出ません。特に基礎的な問題を覚えているかどうか、正確に出来るかどうかのチェック問題が多いです。

中学3年生で行う夏期講習は、高校受験の土台作りなのです。

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だからこそ、すぐに成果が出ずとも、学校のテストの点数に直結せずとも、絶対に夏期講習を受けるべきだと言い続けているのです。ここでの勉強は受験で必ず役に立ちますからね。

塾の責任と役割

塾の責任としては、やはりこの時期にきちんと受験に向けての土台を作ってあげることです。そしてきちんとその説明を夏期講習前にすることも大事な責任であり、役割だと思います。

「なぜ、夏期講習を受けるのか」をきちんとご家庭に説明するべきなのです。

そしてご家庭としては、学校の点数のためではなく、受験のために夏期講習を受けるのだという説明を受けたのであれば、それをきちんと忘れないでいて下さい。

夏期講習明けのテストの点数を見て、「夏期講習であんなに高いお金払ったのに!!!」とならないようにして下さい。きっと役に立つ時がきますからね。

まぁ、なんだかんだ学校の点数も上がる子が私の学習塾では多かったですが。

今は大手学習塾が学校のテストの点数や、成績を上げる保証をつけるところも多いので、こういう勘違いというか、誤解も生まれやすいのではないかと思います。

学校の成績に直結しないもう1つの理由とは

今は誰かと比べる「相対評価」ではなく、「絶対評価」で成績が出されます。

つまり、極端な話、全員が1であったり、全員が5になる可能性だってあるわけです。あまりに極端な例ですが、クラス全員が全国模試でトップクラスならそうするしかないでしょう。

ただ、実際に人間が人間を評価することに変わりません。

だとすると、いくら絶対評価とは言え、絶対にどこかで誰かと比べます。

中学3年生の夏期講習となると、クラスでも多くの子が、もしかしたらほとんどの生徒が受けることになるかと思います。自分がいくら出来るようになっても、周りも出来るようになっているのです。

皆が出来るようになった場合、先生はテストの難易度を上げないと成績をバラつかせることが出来なくなります。ですから、夏期講習明けの最初のテストは難易度が上がりやすくもあります。

こういうのも、学校の成績に夏期講習が直結しない理由の1つでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。夏期講習を受けても意味がなかったという会話が保護者会などで交わされることも今後あるかも知れません。しかし「その時」に意味がないだけかも知れません。

目的は学校の成績を上げることですか?

違いますよね。学校の成績を上げることも全ては高校受験のためのはずです。

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