夏期講習で中学生が勉強するべきことについて書いていきます。夏期講習というのは、通常の授業とは違い、学校のテストよりも実力を磨くことに重点が置かれます。
少々勘違いしてしまいがちなので、そこについても詳しく書いていきます。
時間やお金の都合等で夏期講習に行かない、行けない子はどのように勉強を夏休みにすべきかわかるように、各学年の夏期講習で何を勉強するかの内容にも触れていきます。
是非参考にしてみて下さい。お手軽な教材や家庭教師もご紹介します。
中学1年生の夏期講習
中学1年生のこの時期は、正直言いましてそこまで夏期講習を意識する必要はないでしょう。
よほど勉強に不安を感じているか、今のうちから受験を本気で意識しているような子か、その両極端なタイプが受けるものと思います。
あくまで私の個人的な意見ですよ。個人的な意見としては、この時期に、部活や遊びで疲れている中、わざわざ夏期講習を受ける必要はないと思っています。
それよりも、思い切り遊んで、部活を一生懸命頑張って、お祭りを楽しむ。そういう夏休みの過ごし方がベストかと思います。仮に受けるとしても、数学と英語の2科目ですね。
もし、下記に当てはまってしまう部分がある場合は、このページの最後で対処法をお書きしますのでご覧になって下さい。
中学1年生の数学夏期講習
1年生でここまでやったことを考えてみましょう。
- 正負の数
- 文字式の計算
- 一次方程式
一次方程式まで入った学校はまちまちかと思いますが、正負の数、文字式の計算はどこの学校も確実に単元を終えている範囲になります。
本格的な「数学」はこれから始まっていくわけですが、すでにつまずく要素はあります。
正負の数は理解してしまえば非常に簡単ではありますが、マイナスの概念をきちんと理解しないことには先へ進めません。簡単なようで難しいんですよ、このマイナスの概念というものは。
少し例をあげてみましょう。
- 7+9=16
- 7-9=-2
- 7+(-9)=-2
- 7-(-9)=16
- -7+9=2
- -7-9=-16
- -7+(-9)=-16
- -7-(-9)=2
この8問をお子さんに是非解いてもらいましょう。ここがスムーズに解けるようであれば、正負の数に問題はないかと思いますが、ここで間違えるようだと、つまずいている可能性が高いです。
例えは悪いかもしれませんが、マイナスの概念を知るには「借金」で考えるのが一番です。
例えば3番です。7円持っていたけれど、借金が9円「増えた」ので、現在いくらの資産ですか?(いくら持ってますか、もしくは借金いくらですか)
答えは借金が2円です。ということになります。真ん中の符号は、「増えた」「減った」と表現するとわかりやすいです。
最もごちゃごちゃするのが8番ですね。借金が7円あるところから、借金が9円「減った」ので資産はいくらですか?答えは2円持っている。ということになります。
正負の数はこれから一生お付き合いする部分ですし、ここでつまずいているとこの先の数学全てが厳しいですので、必ずチェックしておきましょう。
この正負の数や、文字式が全然わからないようでしたら、夏期講習や塾、家庭教師も一考ですね。
文字式の解説についてはこちらもどうぞ。
中学1年生数学|文字式の計算がわからない子のための勉強法とコツ
私の自己紹介にあるように、私は文字式がさっぱりわかりませんでした。小学生の頃、算数は得意でしたし、嫌いでもなかったです。しかし、文字式の範囲は、算数から数学への過渡期。 ちょうど難しくなってくるので、 ...
中学1年生の英語夏期講習
中学1年生では、まずアルファベットです。大文字はけっこうすんなり皆覚えるのですが、小文字は意外につまずくんです。特に大文字「I」と小文字「l」の区別や、qが書けない。
Oが大文字と小文字で同じになってしまうなど、細かいミスが多くあります。
さらに、bとdは非常に危険な存在です。ペンマンシップと呼ばれる書き順付きのテキストであれば覚えやすいのですが、文字だけで覚えてしまうと本当に危険です。
bは上から下に一本線を引いてから、くるっと丸を作ります。
dは丸を作ってそのまま上に伸ばしてから、下に一本線を下ろします。
言わずもがなdの方をめんどくさいと言って、同じように上から一本線を下ろしてからくるっと丸を作る子がいます。それもけっこういるんです。
普段、意識していれば問題ないのですが、急いで色々書いていくと・・・
- bog
- dag
という恥ずかしい単語を書いてしまいます。もちろん犬とかばんのことですよ。dogとbagが正しいですね。
一般動詞の文から入る中学と、be動詞から入る中学に分かれていますし、現段階では細かい文法は勉強していないはずですから、アルファベットの小文字に注目してあげて下さい。
一度全てを書かせてみて、書けないようなら要注意です。
そこでつまずいているということは、覚えなければいけない単語も恐らく覚えていないわけですからね。
中学2年生の夏期講習
中学2年生であっても、5科目の夏期講習を行う塾はほとんどないでしょう。
国語は勧められるかもしれませんが、大体は数学と英語だけで大丈夫かと思います。
部活動では、3年生も引退し、いよいよ主役となる時期です。運動部を頑張っているのであれば、やはり部活動優先で構わないと私は思います。
こういう状態であったら、まずいかもというのを書いていきますので、当てはまってしまった場合はこのページの一番下で色々と紹介していきます。
中学2年生の数学夏期講習
まず、当然のことですが、すでに上で書きました1年生の内容に該当してしまうようでしたら、即!学習塾か家庭教師を探しましょう。部活と両立していくしかありません。
2年生の範囲では、ここまで
- 単項式と多項式
- 等式の変形
- 文字を使った証明
- 連立方程式
これらはすでに終わっていますね。中には一次関数を勉強している学校もあるでしょう。
やはり1年生とは違い、「これぞ数学」という単元がズラリ並んでいます。
中でも、「等式の変形」には苦労したと思います。しかし、この等式の変形こそ、この先の数学でたくさん使われるものです。
これが出来ないと厳しいというより、この等式の変形という考え方が出来ると、色々な面で有利になるのです。数学だけでなく、理科の電気の範囲でも大活躍します。
また、文字を使った証明は国語能力が試されます。この範囲は都立受験、県立受験で必ず7点分出題されます。大きいですね。
連立方程式は、1つ1つの作業こそ難しくありませんが、多くのステップをノーミスでクリアしていかないと答えにたどり着けない計算問題となります。
いかに集中してミスなく計算出来るかが試される範囲になります。
私個人としては、この中でも
- 等式の変形
- 連立方程式の計算問題
この2つでつまずくようであれば、多少緊急オペが必要でしょう。根本的に理解が出来ないとか、投げ出すレベルでなければ、そんなに焦る必要はありません。
中学2年生の英語夏期講習
英語は、実は夏休みが明けてから本格的に難しくなっていきます。
中学1年生で文法につまずき、三単現のsも全くわからないで困っている生徒はたくさん、本当にたくさんいるのです。そのままでいいわけない!そう思いますよね。
でも、本当にそういう子は多いので、あまり焦らないで下さい。
この時期は、助動詞がメインです。
- can
- will
- may
- must
- should
などですね。これらの特徴として、後ろにくる動詞は「原形」を使うということです。
三単現のsでつまずいていた子たちにとっては「歓喜の原形」なのです(笑)
どんな時でも助動詞の後であれば原形でいいんだ!そう思うと相当気が楽になります。
また、この後に習う「不定詞」でも、toの後ろに「動詞の原形」というのが鉄則になります。
まだまだ「歓喜の原形」という期間は続いていくのです。ですから、今まさにこの時期に絶対「これが出来なきゃダメ」というものはあまりないのが現状です。
上記1年生のように、アルファベットの小文字が・・・では困りますが、そうでないのなら、教科書の単語や、熟語を一生懸命覚えるのが一番いいと思います。
ただ、10月くらいからは一気に、本当に一気に!難しくなるので、お母さんも覚悟しておいて下さいね。比較級・最上級の範囲がきたら目を光らせておいて下さい。
三単現のsについてはこちらもご覧下さい。
三単現(三人称・単数・現在)のsで躓いた子のために
三単現のsは、中学生が英語で最初に躓くポイントです。このつまずきポイントですが、最初のつまずきポイントというだけでなく、最大のつまずきポイントでもあるのです。 そしてこの三単現のsは高校受験、卒業後も ...
中学3年生の夏期講習
中学3年生は、問答無用で夏期講習を受けるべきだと思います。都立、県立高校受験を目指すのであれば5科目を、私立受験を目指すのであれば3科目を受講しましょう。
と言いますのも、夏期講習というのは、中学3年生において、復習をする「最初で最後のチャンス」なのです。
成果が出なくて「お金が無駄になった」という結果は想像したくもありませんが、極端な話、それでもまだマシです。
「はい?何言ってんの?」
と思わないで下さい。成果が出てないように見えても、それは表向きです。きちんと受験に向けての土台が出来ているはずで、後から成果になって表れるでしょう。
よしんば、成果が本当にあまり出てこなかったとしても・・・
「夏期講習を受けておけば良かった!」
という後悔に比べれば本当にマシなのです。時間はお金で買えません。
中学3年生はこの後、本当に忙しくなります。特に数学や英語は、まだまだやらなくてはいけない単元がたくさん残っているのです。
冬休みにもなればいよいよ受験も近付き、皆過去の問題集を必死で解いていきます。そんな皆が一生懸命過去問を解いている時期にあなたのお子さんは復習をしますか?
とんでもない。そんな時間はもうないのです。皆夏休みに終えていますからね。
ですから、中学3年生では夏期講習を是非!受けさせてあげて下さい。
費用が気になる場合は、家庭教師やインターネット家庭教師で、数学と英語のみでも受けさせてあげて下さい。塾ですと、どうしても5科目を強引にセールスしてきます。
家庭教師では、あまりそういったセールスは行いませんので、安く済むと思います。
都立高校受験用家庭教師の選び方・探し方
都立受験対策、県立受験対策として家庭教師や学習塾を探しているお父さん、お母さん用の記事です。時期を考えても家庭教師、学習塾のどちらかやらなきゃ!と思いつつもどう探していいかわからない。 そんな悩みを今 ...
中学3年生の国語夏期講習
中3ではさすがに国語も受講して欲しいところですね。特に作文力、論文力をここでつけて欲しいのです。
推薦入試では600文字作文、論文が毎年出題されています。
一般入試でも、50分の国語のテストの中に、200文字作文が10点分で出題されています。
つまり、国語力としては「文章が書ける」という能力を強く求められていることになります。
ここできちんとした文章が書ければ、周りに大きな差をつけることが出来ます。作文は一朝一夕で上手になるようなものではありません。
特に600文字作文ですと、途中でペンが止まってしまい、書けなくなってしまうことも多くなります。400文字なら書けるのになんで600文字だとこんなに苦労するんだ!
これは作文あるあるです。たった200文字、されど200文字です。
この追加文字数があるだけで苦労が格段に増えるのです。それを無理やり増やしたような作文では確実に見破られてしまいますので、きちんと文章力をつけていけるように頑張りましょう。
作文特訓・論文特訓で国語力大幅アップ|都立受験問題のコツを掴む
作文、論文を特訓する理由についてご説明します。私の学習塾では、国語力を高める方法として、夏期講習や冬期講習では作文や論文を多く書いてもらっています。 作文の力がつくと、都立高校受験でも大きな武器となり ...
中学3年生の数学夏期講習
中3の数学では、とにかく計算力をまず磨いて下さい。もちろん、色々と復習するわけですが、まずは計算力なのです。おっちょこちょいもこの機会に解消していきましょう。
その後は図形です。面積の公式や、円周、おうぎ形の弧の長さの公式など、きちんと覚えていますか?
作図は出来ますか?三角形の合同証明を覚えていますか?
都立高校受験、県立高校受験について少しお話します。
- 基礎中の基礎である計算問題
- 図形の基礎
- 作図
これだけで毎年46点分も出ます。絶対に落としてはいけない46点です。さらに図形の証明問題(三角形の合同か相似証明)で7点分出ます。
これで53点になりますね。絶対にこの53点は逃したくないのです。
そしてこの53点を確実に取るために、最も邪魔なのが「おっちょこちょい」です。これは繰り返し練習することでしか直せません。
頭で考えるのではなく、身体で反応出来るようになるまで反復練習しましょう。
そして比例、反比例、一次関数のグラフです。これは、9月以降にも大きく役立つ・・・いえ、ここが出来ないと9月以降の学校の数学が壊滅的になります。
二次関数(二乗に比例する関数)という範囲がすぐに出てきますが、一次関数とコラボレーションした問題が多数出てくるので、わからないと正直お話になりません。
また、ここの範囲も都立受験で15点分出てきますので非常に重要になります。
復習がいかに大切かわかりますね。
中学3年生の英語夏期講習
さぁ、ここできちんと復習しておきましょう。三単現のsを。さすがにもう逃げられません。2年生で一度解放されたかに見えた三単現のsですが、3年生の10月にはまた大量発生します。
そこで苦労しないよう、きちんと意味を理解しましょう。
上記に貼った記事も参考にして下さい。
英語に関しては過去に習った文法を、恐らく全てやり直すことになるでしょう。
1つ1つの単元を丁寧に聞いて、ノートを作って下さい。
大きなポイントとして、都立受験、県立受験では、書き能力よりも、読み能力を問うてくる問題が相当多く出題される傾向にあります。
ここは学校のテストと一番違う部分だと思います。
ですから、「学校のテストや成績」だけを成果として考えてしまうと、夏期講習は「あまり成果のないもの」となってしまう可能性があります。
そこを誤解しないように覚えておいて下さい。
特に読む能力を高めるよう意識して日々の授業を受けるようにして下さい。
中学3年生の理科・社会夏期講習
理科と社会については、基本的に暗記がメインですので、好きではない子がこの時期に暗記をしても、受験まで覚えていることはなかなか難しいです。
ですから、ここでやるべきことは、いざ受験が近付いてきた時に、何を覚えるべきかを知っておくことです。
つまり、一通り授業を聞き、きちんと問題を解き、正しい答えを書いておくことです。
この当たり前の作業をしておくことにより、受験が近付いてきてから、その問題集やテキストを再度使い、勉強することが出来るのです。
まぁ、この程度のことですから、本来は自分でも出来ることなんですよね。
家で集中してやるべきことが出来るタイプであれば、理科と社会は受講せず、家で自分でやるのがおすすめですね。家だとぐーたらしてしまうタイプなら5科目受講させましょう。
神授業!スマホ1つで授業が見られる
テレビCMで神授業ってやってますよね。正直なところ、最初は「ふーん、どうだかねぇ」くらいの気持ちでいました。
それに、こういうのは自分でやる気を持った高校生が大学受験で使うものだろう、と。
しかし、実際に見てみると、なるほどこれはすごい!と思わされました。
元々私もインターネットを使った授業には興味がありましたし、スマホ1つでここまでのことが出来るのか・・・と思うばかりでした。自分で出来ないのが少々悔しくもあります。
登録もすごく簡単に出来、無料お試し期間が14日間と長いので、一回試してみて下さい。
スマホだから遊んじゃう、と思いきや、スマホ動画だからこそ一回見始めるとグッとのめり込んでいけるのもすごいメリットです。もちろんパソコンからも見られますし集中出来ると思います。
スタディサプリ/塾平均より年間24万円お得!? 月額980円(税抜)/テキスト代無料
小学校4年生以上が対象で、中学受験でも使えます。本登録する場合でも、月額980円なので、塾や家庭教師と併用する形でも家計の負担にはならないので本当に便利です。
夏期講習の費用が・・・という方や、夏期講習申し込まなかったけど、上記の危ないポイントに当てはまってしまった・・・どうしよう。という方は是非試してみて下さい。
家庭教師や、インターネット家庭教師も無料体験があります。家庭教師ならば途中から「夏期講習のようにお願いします」ということも言えますので、まずは無料体験授業から受けてみましょう。
都立高校受験用家庭教師の選び方・探し方
都立受験対策、県立受験対策として家庭教師や学習塾を探しているお父さん、お母さん用の記事です。時期を考えても家庭教師、学習塾のどちらかやらなきゃ!と思いつつもどう探していいかわからない。 そんな悩みを今 ...
インターネット家庭教師・学習塾で受験対策
今回は、私の非常におすすめのスタイルをご紹介します。私の経営していた学習塾には、「net」という文字がついていました。これはいつかインターネットで授業もしたいという思いも含まれています。 個人でこのシ ...
最後に
子どものためなので、「費用がかかっても仕方ない」とは思ってはいるものの、やっぱりいざとなると大きな出費ですし、躊躇してしまいがちですよね。
まずは費用のかからない無料お試しで色んなところを受講してみることをおすすめします。
子どもは適応能力も高いですし、すぐに自分に合った先生が見つかると思いますよ。
何かお悩み、ご相談等ありましたらお気軽にメールを下さい。
もちろん無料で相談に乗らせていただきます。